志望理由という名のゲーム
みなさま、転職活動において
「志望理由は何ですか?」という質問に恐怖していませんか?
かくいう私も、その質問に恐怖していました。
・この会社に入れなければ路頭に迷うのか?
・この会社に入らなければキャリアが詰むのか?
答えは明らかにNOです。
絶対にその会社に入らなければいけない理由なんて存在しないし、別にその会社の競合だっていいわけです。それでも、何故か人事は「弊社への志望動機を教えてください」と聞き続けます。テンプレート通りに聞いている人事もいますし、明確な目的をもって聞いている人事もいます。
そんな下らない質問なんかしてくんなよーと思いますが、それでも我々は志望理由を聞かれ続けます。なので、仕方ないので、大人しく準備する方法を考えましょう。というのが今回です。
これは、ある種の志望理由を作り上げるゲームとして考えて下さい。
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まずは結論です
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志望理由は2つ、
・転職理由の裏返し
・好きです。なぜなら…
の二本立てでいきましょう!
テンプレを提示するようであまり好きではないのですが…、志望理由は2つあることにします。
なぜか?「理由は2つです」って言っといたほうが何となくロジカルに聞こえるし、3つだと口頭で伝えるには散漫になってしまうので2つです。
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1つ目の理由
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まず1つ目は【転職理由の裏返し】を語ります。
面接官が志望理由を聞く目的は、「こいつホントにうちに興味あんのかなー」ということが1つ。
もう1つは「入ったあとにすぐ辞めないかな…?」という不安です。要するに【定着性】の不安。
ここを解消するために、今回の転職は諸々の選択肢の中でベストであること、そして転職理由と志望理由には一貫性があることを伝えていきましょう。
急な異動で設計職から外れてしまった場合は、設計職としてのキャリアを歩んでいきたいから。時間外労働が多すぎる場合は、それを○○な部分で改善できそうだと感じたから。とします。
言い方を変えると、「転職活動の軸」のようなものですね。
志望理由とは別で転職理由を聞かれることが多いので、ダラダラ答える必要はありません。さらっと1つ目を終えましょう。
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2つ目の理由
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2つ目が結構大事です。当たり前に聞こえるかも知れませんが【好きを好きとちゃんと伝える】ということです。
なぜこれが大事かというと、志望理由というのは
面接官が否定できないレベルに落とし込む
ことが大事であって、それをするにあたり、皆さんの「価値観」の話をする必要があるからです。
…結構やりがちですが、「自分のスキルを活かせるから」とか「事業に成長性を感じるから」と言う人がいますよね。ハッキリ言ってゴミクソな回答ですね。
ちょっと言い過ぎましたが、皆さま何故これらの質問がゴミみたいか、分かりますか?
答えは「それって他の会社でもよくない?」と簡単に論破されてしまうからです。志望理由を作り上げるゲームにおいては、意地悪い面接官の返しに「そうっすねえ…」と納得してしまったらGAME OVERです。
GAME OVER にならないためには、相手にロジックの穴を突かせないように回答することが大切になります。
上記のようなダメ回答は、【スキル】であったり【事業成長性】という客観的情報に頼っているんですよね。
では、ロジックの穴を突かせないためにはどうすればよいか?それは意外と簡単で、ロジックで語らなければいいだけです。
可愛い女の子に告白するのに、自分のスキルとか、その女の子の将来性とか、そんな理由で告白する馬鹿はいますか??いませんね??
企業に対しても同じです。
好きなもんは好きなんです!
と、ロジックは無視して語る。
好きというのは、各々の好みの問題です。価値観の問題なわけです。客観ではなく主観。その人の主観を否定するわけにはいきませんので、人事としても否定はできません。
ですが、ここで終わると小学生の告白ですので、企業の事業計画(目指している方向性)や社会的な取り組み、企業のミッション、もしくは社員の雰囲気などと紐付けましょう。
必ず以下の情報には目を通して下さいね。
・企業の新卒採用、キャリア採用のホームページ(なければリクナビやマイナビなどの記載情報)
・企業のIR情報(特に中期経営計画など)
・企業の経営理念
・OpenWork の企業文化など
これらの中から「好きです!!!」と語るポイントはぶっちゃけ何でもいいです。
何でもいいですが、「この人、うちの会社のことを良く調べてきてくれたんだなあー」と思わせるような内容であればベストですね。
内容はあんまり大事ではなくて、「僕!こんなに熱心に調べたんですよ!!」という熱意を間接的に伝えていくわけです。
また、なぜ好きなのか?は2段階くらい深掘りしておきましょう。
「過去の自分自身の○○な経験から△△の重要性を感じているからです」と、適当なことを言っておけば問題ありません。
それっぽい理由をつけておけば問題ないですが、大事なのは論破されないようにすることです。
ここさえクリアできればこっちのもので、面接の最後に「本日の面接を通してよりここで働きたいという思いが強くなりました!!」と忘れずに付け加えておきましょう。
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最後に…
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ちょっと長くなってしまい、書いている途中でやや飽きてしまったのでこの辺にします。
具体事例などは需要がありそうであれば追記したいと思いますね。
大事なのは否定できない理由を述べること、それだけです。
転職活動のスケジュールと実例
「転職活動をどこから始めていいか分からない」という方のために、本エントリーは
について。
日程調整や年収交渉などに関して色々な調整が必要になってきますので、必ず全体を把握した上で、自分が今どこのフェーズにいるのか?というのを理解しましょう。
また、想像よりも早く進んでいくかと思います。転職活動は非常に短期決戦であることも念頭に置いて下さい。
◆全体のスケジュール
今ある求人については、応募から入社まで約4ヶ月で想定されています。例えばですが、2019年9月末の応募をしていくとすると、企業は2020年1月、遅くとも2月の入社を期待しています。
フェーズごとに分けてお話しますと
・応募から内定までが1.5ヶ月~2.0ヶ月
・内定~退職/入社までが1.5ヶ月~2.0ヶ月
というイメージです。
想像よりも早く進んでいくかと思いますが、転職活動においては、殆どのケースで面接は2回で終了です。また、離職の方の場合は現職との退職交渉が必要ありませんので、かなり早いケースですと2ヶ月で入社まで至ることもあります。
かくいう私も転職経験者ですので、私の事例を下記したいと思います。今振り替えると…かなり早いですね。
◆ゴウマンの例
6/21 エージェントと面会
6/25 応募手続き(7社→3社書類通過)
7/14 一次面接
7/23 最終面接
7/26 内定通知(7/30が回答〆)
7/31 退職交渉(1度で終了)
9/30 退職
11/1 入社
自己分析のやり方
今回は自己分析について。
就職活動は
①自己分析→②業界研究→③企業研究
というステップで進めていきますが、全ての価値判断の裏付けとなる価値観を見つけていく作業が「自己分析」です。
まずはその定義ですが、【現在・過去の自分と真正面から向き合い、自身の性格、志向、武器、方向性を考え抜くこと】と考えています。
やはり大事なのは自分と向き合うこと。1日20分でもいいのでカフェなどで様々な質問を自身に問いかけ、出てきた答えを紙面に書き出してみましょう。
重要なのは、実際に言葉としてアウトプットすること、つまりは言語化することです。
キレイに書き出す必要は全くありません。ぐちゃぐちゃに書き出して、後から整理していきましょう。
では、実際にどのような問い掛けを自分にすれば良いのか?まずは以下のような簡単な質問から始めてみて下さい。
1.自分はどんな人間・性格か?
2.何が好きで、何が嫌いなのか?
3.仕事(もしくはアルバイト)において一番モチベーションが上がる瞬間は?
4.仕事とは、自分にとって何を実現するための手段なのか?
5.自分はどのような人生を歩みたいか?
自分で考えたあとは、信頼できる友人や恋人に聞いて、答え合わせをしても良いです。
繰り返しになりますが、紙面に書き出す、他の人に話す、といったように実際に言語化をすることがとても大事です。最初はまとまってなくても、アウトプットしていくなかで少しずつ考えが整理されていき、自分の気持ちが一番伝わるフレーズが現れます。
とにかく、自己分析の目的は自分を知ること。そして、自分を分かりやすい言葉でアウトプット(言語化)できるようになることです。「易者身の上知らず」と言いますが、自分のことを客観的に理解できている人は意外なほどに少ないです。相手(業界や企業)のことを知る前に、まずはしっかりと足元を固めましょう。
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これは私の考えですが、仕事というのは目的ではなく、何かを実現するための手段です。
バブル全盛のときに活躍されていた方々は、とにかく目の前のタスクをこなし、モーレツに仕事をし、稼ぎ、日本の経済的な成長を実現させました。ですが、今は違います。
インターネットの普及とグローバリゼーションによって、多様な価値観にアクセスすることができ、あらゆる選択が可能な時代になってます。(時に、我々を迷わせる原因でもあるのですが…)
そのような時代の中で我々は生きていますので、常に「自分はどういう状態で生きていたいか?」「仕事を通じて何を実現したいのか?」という目的意識を持ち、進むべき方向性をハッキリさせながら生きていかねばなりません。
昔の方々は激しい滝を登っていくしかなかったようですが、我々は大海原に生きていますので、どこに進むべきかを示す確かな指針(コンパス)が必要になるのは言うまでもありませんね。
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余りにも価値判断の指針がないのは困るので、時には以下のような書籍を使用してみるのも良いかもしれません!
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
- 作者: トム・ラス,古屋博子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/04/13
- メディア: 単行本
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キャリアのピボットとは?
今回は【キャリアのピボットとは?】をお届けします。
最近よくHRの領域で目にする言葉ですね。
ピボット(Pivot)とはバスケットボールで用いられる用語でして、片方の足を軸にした回転運動のことを意味します。これになぞらえ、キャリアの世界では「業界と職種のどちらかを固定してキャリアチェンジをすること」
を指します。
例えばですが、電機メーカーで営業をしていた者が、職種(この場合は営業)を固定し、業界をずらすような形で人材業界に転職する、などです。このように、業界と職種との両方を変えてしまうのではなく、どちらか一方の経験・スキルを活かした形で新しい領域にチャレンジしていくことを、【キャリアのピボットをする】という言い方をします。
突然話が変わってしまいますが、転職可能性がある人材が一番評価される企業・領域はどこだと思いますか?
読み進めて頂く前に、ぜひとも答えをご想像下さい。
答えは【自社の競合企業】ですね。
当たり前ですが、経験・スキルを最大限活かすことができ、一番活躍が見込める企業です。業界の歴史や動向も知っており、求められるスキルや考え方も殆ど変わりませんので、一番評価をされるのは当然のことですよね。このようなケースでは「年収を上げやすい」「活躍可能性が高い」
といったメリットはありますが、文化や働き方の改善といった意味では、
もしかすると難しいかもしれませんよね。
そのような際に、他の領域にチャレンジをしつつも人材としての評価を受けやすい【キャリアをピボットする】という動き方が大事になります。
一般的には、業界・職種の横断的な経験を積むための方法、不確実な未来においても柔軟なキャリアを形成する方法として語られています。
※無論、実現したいことに応じて最適な手段も変わりますので、
あくまでも一つの考え方として捉えて頂けますと幸いです。
使うなら転職サイト?転職エージェント?
転職には様々なチャネルが存在します。
・リファラル採用(知り合い採用)
・転職エージェント
・転職サイト
・ダイレクトリクルーティング(HPからの応募)
・フリーペーパー など
これらの中で最もポピュラーなチャネルは「転職エージェント」「転職サイト」の2つかと思いますので、今回はこれらの違いにフォーカスしてみたいと思います。
■転職サイトといえば…
■転職エージェントといえば…
リクルートエージェント、JACリクルートメント、マイナビエージェント、パーソルキャリア など
同じ企業がどちらのサービスも展開しているケースが多いので、混同してしまいがちですね。。簡単に違いをご説明すると
■転職サイト→公開求人、一人で転職
■転職エージェント→非公開求人、エージェントと二人三脚で転職
転職サイトは、新卒のときにご利用されたリクナビやマイナビをイメージしてみて下さい。サイト上に「求人」という「広告」が掲載されているだけです。
一方で転職エージェントは企業との間に人が介在し、調整や情報収集といったか機能を担っています。こういった面にフォーカスすると「転職エージェントを使うのはメリットしかないんじゃ?」と思いますが、気をつけて下さい。
実は、転職エージェントには企業より書類選考の権限が委ねられております。つまり、応募をしたにも関わらず、書類が企業まで届いていないケースが発生することがあります。
考えてみれば当然なのですが、企業の転職エージェントに対する期待というのは【希望にあった候補者の紹介】です。企業の希望と大きく外れている人を紹介してしまっては、信頼が損なわれてしまいますからね。。
メリットはもちろん、デメリットもあるため、全然経験と異なっても企業に書類を見てもらいたい場合は、HPからの応募か転職サイトを利用しましょう。
転職すべきタイミングとは
私は転職エージェントをしておりますが、
よくある質問の中に「いつ転職するのが良いでしょうか?」という質問があります。
はっきりと言いますが、ベストは今です。
少し考えれば分かるのですが、新卒の就職しかり転職しかり、景気にめちゃくちゃ影響を受けるんですね。
私の業界では、有効求人倍率という厚生労働省が発表しているデータをもとに好景気/不景気を語るのですが、数値だけでお話しすると、高度経済性長期の時代と同じくらいよい景気がきています。
(1.6倍は統計を取り初めてから2番目によい水準です)
リーマンショックの直後が0.4倍ですので、今がどれだけいいかということが分かるかと思います。
転職のしやすさというのは「市場に求人があるどうか?」に左右されるのは言うまでもありませんね。
市場に求人が多いタイミングというのは、有効求人倍率が高いとき、つまりは景気がよいタイミングです。
すなわち、今です。
2-3年後、景気がどうなっているかというのは誰にも予測はつきません。
また10月の消費税増税や米中貿易摩擦の影響で、景気には間違いなくネガティブインパクトを与えるでしょう。転職を検討しているのであれば、こういった景況感のことは必ず念頭に置いて活動して下さいね。
自己紹介
はじめまして。ゴウマンです。
現在、現役の転職エージェントとして年間300名の方の転職サポートをさせて頂いております。
また、ココナラというサービスで、キャリア形成に関するアドバイスを日々しております。
現役のキャリアアドバイザーがご相談に乗ります 1週間、無制限でやりとりさせて頂きます!
その中で、お一人お一人に対するアドバイスをしていくわけですが、「もっと多くの人に対してメッセージを伝えることができないか」という思いが強くなり、ブログを始めました。
エージェントにとっては常識だけど、一般の人では中々知りづらい情報などを発信していければと思います。